童話の主人公たちは、そこらに潜んで発見されるのを待っています。植え込みの陰に、建物の壁に。ひとつ見つけるとわくわくして次も探したくなり心が躍るでしょう。まるで宝島の地図のような謎解きの楽しみ。注意深く見ると発見できる小さなサインが隠されています。小さな足跡だったり、影の示す方向であったり。
　発見されたそれぞれのアートは、物語の断片を暗示するだけです。そこからまた新しい出会いを求める心の旅がスタートし、人々の交流が生まれるのです。

　"街"である北のゾーンから不思議の旅ははじまります。旅人たちは古地図（宝島）を発見し、未知なる旅に出発します。気付くとそこは深い深い森の中。知らぬ間に、何かがいそうな"森の世界（西のゾーン）"へ入り込んでしまっています。

　ここにもあそこにも、と物語の主人公たち《長靴をはいた猫、ハーメルンの笛吹き、3匹の子豚、白雪姫》と出逢い、追ってゆくうちに・・・。
　"もう一つに世界（南のゾーン）"へと迷い込んでしまう。そこでは、様々な姿で潜み、旅人を驚かせたり不思議な世界を探検させてくれます。《赤ずきんちゃん（オオカミ）、不思議の国のアリス（ハンプティダンプティ）、ピノキオ、不思議の国のアリス（アリスのだまし絵）、オズの魔法使い（ライオン、ブリキ男、かかし）》さらに旅は続きます。
不思議な世界をぬけ、ふと空を仰ぐと虹（おやゆび姫）がかかり、明るい世界へと誘い込みます。

　虹をくぐり辿り着いたそこは"花園の世界（東のゾーン）"です。カラフルに彩られた花壇とともに物語の主人公たち（ジャックと豆の木、ブレーメンの音楽隊、おやゆび姫）が迎えてくれます。音楽や動物の鳴き声の聞こえてきそうなそんな世界です。中央に歩を進めていくとあんなところにも・・・。

　"やがて空へ"（アラジンとピーターパン）と憧れをつなぎながら心は空へと昇り、旅は終わります。

そして再び・・･舞い降りるのは。